2025年10月14日
多肉植物で楽しむ小さな宇宙「テラリウム」
簡単につくることができ、仕上がりがおしゃれな「テラリウム」。
ここでは、多肉植物による「テラリウム」のつくり方をご紹介します。
姿形がユニークな多肉植物を組み合わせ、ガラスの中に小さなお庭をつくってみましょう。
「テラリウム」とは?
「テラリウム」とは、ガラス容器や透明のケースなどの中に、植物を入れて小さな自然環境を再現するもののこと。
観賞用のガラス容器に苔や多肉植物を植えるインテリアグリーンとして人気があり、器や材料をまとめた栽培キットも販売されています。

多肉植物の「テラリウム」のつくり方
●材料
多肉植物の苗
日差しなどの栽培環境の好みが合う種類を組み合わせるとそれぞれが状態よく育ちます。
今回は丈夫で育てやすいセダムやエケベリアからさまざまな品種を選んでみました。
色や形を見比べながら、自分好みの仕上がりを考える時間もテラリウムの楽しみです。主役になるもの、主役を引き立ててくれる脇役など、大きさや色、形にメリハリをつけて組み合わせると見た目が素敵になります。
また、高さのあるもの、地面を這うように成長するものなど、成長の仕方の違うものを組み合わせると立体感を出すことができます。

容器や土など

珪酸塩白土(ミリオンと記載のもの)
鉢底穴のないガラスに寄せ植えをするため、根腐れ防止剤として底に敷きます。
鉢底石と多肉植物用の土
排水と通気がよくなるように、容器の底に鉢底石を入れ、多肉植物用の培養土を使います。
装飾用化粧砂
土を隠し、見た目を美しくするために最後に敷き詰めます。
今回は白い化粧砂を使用しましたが、モス(苔)、バークチップ、カラーサンド(色付き砂)、木の実、貝殻などで飾りつけることもできます。
ガラス容器
器の上からだけでなく側面からも眺められるクリアなガラス容器を選びましょう。
作業がしやすい口が広いガラス容器がおすすめです。
ハサミ
混み合った部分や長い根をカットするときに使います。
ピンセットまたは割り箸、小さめのスプーン
小さなテラリウムをつくるときに便利です。
●つくり方
① ガラスの底に珪酸塩白土を薄く敷きます。
② その上に、鉢底石を敷きます。
③ 多肉植物をポットから出し、土を落として長すぎる根はカットします。



④ 器の半分程度の高さまで土を入れ、主役の多肉植物の配置を決めます。
⑤ 葉の形や色を見ながら、全体が好みの色や形になるようにセットしていきます。背の高いものは奥、低いものを手前に配置すると見栄えよく仕上がります。小さな葉をセットするときはピンセットで作業をするとスムーズに。
⑥ 多肉植物をセットしたら根が隠れるように土を被せ、最後に全体の配置や角度を整えます。



⑦ 仕上げに土の上に化粧砂を敷き詰めます。狭いスペースはスプーンを使うのがおすすめ。最後に多肉植物の上にかかった化粧砂をピンセットで取り除きます。
⑧ 完成


余った材料で小さなテラリウムもつくってみました。

日々のお手入れ
●水やり
「テラリウム」の完成後、2~3日後に水を与えます。その後の水やりは、器の側面から見て土が白く乾いてきたタイミングが目安。水やりはジョウロかスプーンなどで土にかけることを意識し、なるべく多肉植物にかからないようにしましょう。
●日当たり(置き場所)
成長には適度な日光が必要なので、カーテン越しの日が当たるような場所に飾りましょう。ガラスに直射日光が当たると、器の中が異常に高温になるため、根が傷んでしまう可能性があります。また、エアコンが直接当たるような場所は避けましょう。
●仕立て直し
ガラスの中で成長して株が混み合ってきたときや、徒長してバランスが崩れたら仕立て直しましょう。
すべてを抜いて伸びすぎたものを整理して植え直したり、部分的にカットしてもよいでしょう。
今回使用したセダムやエケベリアは、根がない状態で土に挿しても発根するほど増やしやすいタイプの多肉植物です。カットした葉を使って小さなテラリウムをもう一つつくることもできます。
小さなスペースでも気軽に飾れる「テラリウム」は、インテリアとしても活躍します。
組み合わせを楽しみながら、世界にひとつだけの小さなお庭をガラスの中に育ててみませんか?